2025.06.24
中高生のリアル:勉強とスマホ、どう向き合う?
はじめに
「スマホばっかり見てないで勉強しなさい!」
この言葉、聞き覚えがありませんか?でも実際のところ、現代の中高生にとってスマホは単なる娯楽ツールではありません。友達との連絡、情報収集、時には勉強にも使う大切な道具です。
問題は「スマホを使うか使わないか」ではなく、「どう上手に付き合うか」なのです。
なぜスマホが気になってしまうのか?
脳科学から見たスマホの魅力
スマホが気になってしまうのは、あなたの意志が弱いからではありません。アプリやSNSは、私たちの脳が「もっと見たい」と感じるように設計されているのです。
- 通知音や画面の光:脳の注意を引く仕組み
- いいねやコメント:承認欲求を刺激する
- 無限スクロール:「次は何があるかな?」という好奇心を煽る
これらを理解することで、「自分はダメな人間だ」と責める必要はないことがわかります。
勉強への影響を最小限にする実践的な方法
1. 環境を整える
物理的な距離を作る
- 勉強中はスマホを別の部屋に置く
- 手の届かない場所に置く
- 家族に預ける
デジタルな環境設定
- 勉強時間中は機内モードにする
- 通知をオフにする(重要な連絡以外)
- 集中アプリを使用する
2. 時間管理のテクニック
ポモドーロ・テクニック
- 25分間集中して勉強
- 5分間の休憩(この時にスマホOK)
- これを4セット繰り返したら30分の長い休憩
タイムボックス法
- 「17:00-18:00は数学」のように具体的に時間を区切る
- スマホ時間も「18:00-18:30はSNSタイム」と決める
3. スマホを味方につける活用法
勉強に役立つアプリ
- 単語帳アプリ
- 動画講義アプリ
- 勉強時間記録アプリ
- 集中力向上アプリ
友達との勉強グループ
- オンライン自習室アプリ
- 勉強の進捗を共有
- お互いに励まし合う
保護者の方へのアドバイス
頭ごなしに禁止するのではなく
「スマホ=悪」という考え方ではなく、お子さんと一緒にルールを作ることが大切です。
効果的なアプローチ
- 一方的に決めるのではなく、一緒に話し合う
- スマホの良い面も認める
- 小さな成功を褒める
- 失敗したときも責めすぎない
家族全体でのルール作り
- 食事中はスマホなし
- 寝室にスマホを持ち込まない
- 家族の時間を大切にする
実際の成功例
Aさん(高校2年生)の場合
「最初はスマホを完全に禁止しようとしましたが、ストレスが溜まって逆効果でした。今は勉強25分→スマホ5分のサイクルで、集中力が続くようになりました。成績も上がって、スマホとも適度な距離を保てています。」
Bさん(中学3年生)の場合
「勉強専用のアプリを使い始めたら、スマホが勉強の邪魔ではなく、助けになることがわかりました。友達と一緒にオンライン自習室を使って、お互いに励まし合っています。」
長期的な視点で考える
デジタルリテラシーを身につける
スマホとの付き合い方を学ぶことは、将来社会に出たときにも役立ちます。
- 情報の取捨選択能力
- 時間管理スキル
- セルフコントロール力
- デジタルツールの効果的な活用法
バランス感覚を養う
完璧を目指す必要はありません。時にはスマホに夢中になってしまう日があっても大丈夫。大切なのは、それに気づいて軌道修正することです。
まとめ:自分に合った方法を見つけよう
スマホとの向き合い方に正解はありません。大切なのは:
- 自分の特性を知る:集中しやすい時間帯、環境を把握する
- 小さく始める:完璧を目指さず、できることから始める
- 継続する:うまくいかない日があっても、諦めずに続ける
- 柔軟に調整する:方法が合わなければ、別のやり方を試す
最後に
スマホは現代生活に欠かせないツールです。それを敵視するのではなく、上手に付き合っていく方法を身につけることが、これからの時代を生きる上で重要なスキルになります。
勉強とスマホ、どちらも大切にしながら、あなたらしいバランスを見つけてください。一人で悩まず、家族や先生、友達と相談しながら、自分に合った方法を探していきましょう。
この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。勉強もスマホも、人生を豊かにするための道具として活用していきましょう!

この記事を書いた人
猪股義人先生
知多半島出身で学生時代から塾講師を始めて以来、塾業界一筋。「児童・生徒さんや保護者様お一人ひとりに対して全力で向き合う」をモットーに、自分自身も一緒に成長していけるよう妥協せずに最善の道を見つけ出す。どんな些細な悩み事でもかまいません。お気軽にご相談ください。
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