2025.06.27
中学生の高校などの進路の決め方について
中学生のための高校進路選択完全ガイド
中学3年生になると、いよいよ高校進学という人生初の大きな選択が待っています。「どの高校を選べばいいの?」「自分に合った進路って何?」そんな悩みを抱える中学生と保護者の方に向けて、進路選択のポイントをまとめました。
進路選択を始める前に知っておきたいこと
高校の種類を理解しよう
普通科高校 大学進学を目指す生徒が多く、幅広い教科を学習します。進学校から中堅校まで、偏差値や進学実績によって様々なレベルがあります。
専門学科高校 特定の分野に特化した教育を行います。商業科、工業科、農業科、看護科など、将来の職業に直結する専門知識を学べます。
総合学科高校 普通科目と専門科目の両方を学び、2年次から自分の興味に応じて科目を選択できる柔軟なカリキュラムが特徴です。
定時制・通信制高校 働きながら学ぶ人や、様々な事情で全日制に通えない人のための制度です。最近では多様な学習スタイルに対応した学校も増えています。
進路選択の5つのステップ
ステップ1:自己分析から始めよう
まずは自分自身を知ることが大切です。以下の点について考えてみましょう。
- 得意な教科・苦手な教科:数学が得意なら理系進学、国語が好きなら文系など、将来の方向性のヒントになります
- 興味のある分野:スポーツ、芸術、科学、語学など、関心のある領域を整理しましょう
- 将来の夢や目標:具体的でなくても構いません。「人の役に立ちたい」「ものづくりに関わりたい」といった漠然とした思いも大切です
- 性格や価値観:競争が好きか協調性を重視するか、安定志向か挑戦志向かなど
ステップ2:情報収集を徹底的に
学校案内やホームページをチェック 各高校の教育方針、カリキュラム、進路実績、部活動などの基本情報を集めます。最近はオンライン説明会も充実しています。
先輩や在校生の話を聞く 実際の学校生活の様子は、体験者から聞くのが一番リアルです。部活動の先輩や塾の講師からも情報を得られます。
進路説明会や個別相談を活用 中学校で開催される進路説明会は貴重な機会です。気になることは積極的に質問しましょう。
ステップ3:学校見学・体験入学に参加
オープンキャンパスへの参加 実際に校舎を見て、授業の雰囲気を感じることで、パンフレットだけでは分からない学校の特色が見えてきます。
文化祭や体育祭の見学 生徒たちの普段の様子や学校の雰囲気を知る絶好の機会です。活気や校風を肌で感じられます。
部活動見学 高校生活の大きな部分を占める部活動。興味のある部活があるかどうかも重要な判断材料です。
ステップ4:現実的な条件を整理
学力レベルの把握 模試の結果や内申点を参考に、自分の学力で合格可能な学校を把握します。ただし、努力次第で伸びる可能性も考慮しましょう。
通学条件の確認 通学時間、交通費、電車の乗り換え回数など、3年間通い続けることを考えて現実的に判断します。
経済面の考慮 授業料、制服代、教材費、部活動費など、家計への負担も含めて検討する必要があります。
ステップ5:最終決定と併願戦略
第一志望校の決定 これまでの情報収集と自己分析を踏まえて、最も行きたい学校を決めます。「なぜその学校なのか」を明確にしておくことが重要です。
併願校の選択 安全圏、適正圏、挑戦圏のバランスを考えて複数校を選択します。私立高校の併願優遇制度なども活用しましょう。
よくある悩みと解決のヒント
「やりたいことが分からない」
中学生の段階で将来の夢が明確でないのは当然です。幅広い選択肢を残せる普通科高校を選び、高校での経験を通じて将来を考えるのも一つの方法です。
「偏差値だけで選んでいいの?」
偏差値は重要な指標の一つですが、それだけで決めるのは危険です。学校の教育方針、校風、進路指導体制なども総合的に判断しましょう。
「親と意見が合わない」
まずはお互いの考えをしっかり話し合いましょう。親は経験に基づいたアドバイスをしてくれる一方で、最終的に3年間通うのは自分自身です。中学校の先生にも相談して、客観的な意見を聞くことも大切です。
「友達と同じ高校に行きたい」
友人関係は大切ですが、それだけを理由に進路を決めるのはリスクがあります。高校では新しい友人もできますし、中学時代の友人とは別の方法で関係を続けることも可能です。
保護者の方へのアドバイス
子どもの意見を尊重する 最終的な決定権は子ども自身にあることを理解し、サポート役に徹することが大切です。
情報収集を一緒に行う 学校説明会への参加や資料の整理など、子どもと一緒に取り組むことで、より良い選択ができます。
プレッシャーをかけすぎない 「絶対に○○高校に」といった過度なプレッシャーは、子どものストレスになります。選択肢を広く持たせてあげましょう。
まとめ:自分らしい選択を
高校選択に「正解」はありません。大切なのは、自分なりにしっかりと考えて決めることです。たとえ第一志望校に進学できなくても、その学校で努力すれば必ず成長できます。
進路選択は一人で抱え込まず、家族、先生、友人など周りの人のアドバイスも聞きながら、最終的には自分の意志で決断しましょう。あなたの選択が、充実した高校生活の第一歩となることを願っています。
進路選択でお悩みの中学生・保護者の皆さんの参考になれば幸いです。何か質問がありましたら、遠慮なく中学校の進路指導の先生にご相談ください。

この記事を書いた人
猪股義人先生
知多半島出身で学生時代から塾講師を始めて以来、塾業界一筋。「児童・生徒さんや保護者様お一人ひとりに対して全力で向き合う」をモットーに、自分自身も一緒に成長していけるよう妥協せずに最善の道を見つけ出す。どんな些細な悩み事でもかまいません。お気軽にご相談ください。
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