2025.07.28
高校1年生で身につけるべき5科目の力
高校1年生は、中学から高校への大きな転換期です。この時期に各科目でしっかりとした基礎力を身につけることで、2年生以降の専門的な学習や大学受験に向けた準備がスムーズに進みます。今回は、高1で特に重要な5科目について、それぞれで身につけるべき力を詳しく解説します。
1. 国語:論理的思考と表現力の基盤
身につけるべき力
読解力の向上 現代文では、文章の構造を理解し、筆者の主張を正確に読み取る力が必要です。段落ごとの要点を整理し、論理の流れを追う習慣をつけましょう。
古典の基礎固め 古文・漢文では、基本的な文法事項と重要古語・句法を確実に覚えることが最優先です。暗記と理解を両立させ、文章に親しむ姿勢を養いましょう。
表現力の育成 小論文や意見文の書き方を学び、自分の考えを論理的に表現する力を身につけます。日頃から要約や感想文に取り組むことで表現力が向上します。
具体的な取り組み
- 毎日の音読で文章のリズムを体得
- 語彙ノートを作成し、新出語句を整理
- 週1回の小論文練習で論理的思考を鍛える
2. 数学:論理的思考力と問題解決能力
身につけるべき力
基本計算力の徹底 数学I・Aの基本的な計算問題を確実に解けるようになることが重要です。因数分解、二次関数、三角比などの基礎計算でミスをしないよう反復練習しましょう。
論理的思考力 証明問題や場合の数・確率の問題を通じて、筋道立てて考える力を養います。「なぜそうなるのか」を常に意識して学習を進めましょう。
問題分析力 複雑に見える問題も、基本的なパターンの組み合わせであることが多いです。問題を分解して考える習慣をつけることで、応用問題にも対応できるようになります。
具体的な取り組み
- 基本公式の暗記と活用練習
- 解法パターンの整理とノート作成
- 間違えた問題の原因分析と再挑戦
3. 英語:実用的なコミュニケーション力
身につけるべき力
語彙力の拡充 高校レベルの基本語彙2000語程度を確実に覚えることが目標です。単語の意味だけでなく、使い方や類義語も合わせて学習しましょう。
文法の体系的理解 中学文法の復習から始めて、高校文法の基礎を固めます。文型、時制、準動詞、関係詞などを体系的に理解し、正確な英作文ができるレベルを目指します。
読解力と聴解力 教科書レベルの英文を正確に読み取る力と、基本的な英語を聞き取る力を身につけます。毎日の音読練習で、読む・聞く・話すの基礎を固めましょう。
具体的な取り組み
- 単語帳での毎日の語彙学習
- 文法問題集での基礎固め
- 教科書の音読とシャドーイング
4. 理科:科学的思考力と探究心
身につけるべき力
基本概念の理解 物理・化学・生物・地学の基本的な概念や法則を正確に理解することが重要です。暗記だけでなく、現象の仕組みや原理を理解するよう心がけましょう。
実験・観察力 実験結果から法則を見つけ出す力や、観察したことを正確に記録する力を養います。レポートの書き方も含めて、科学的な記述力を身につけましょう。
計算力と応用力 物理や化学では、公式を使った計算問題が多く出題されます。基本的な計算力に加えて、問題設定に応じて適切な公式を選択する判断力も必要です。
具体的な取り組み
- 教科書の重要語句の整理
- 実験レポートの丁寧な作成
- 基本問題の反復練習
5. 社会:多角的な視点と批判的思考力
身につけるべき力
基礎知識の定着 歴史の流れや地理的な特徴、政治・経済の基本的な仕組みを正確に理解し、記憶に定着させることが重要です。単なる暗記ではなく、因果関係や背景も含めて学習しましょう。
資料読解力 地図、グラフ、史料などの資料から必要な情報を読み取り、分析する力を養います。データの意味を正確に理解し、そこから適切な結論を導く練習をしましょう。
多角的思考力 一つの出来事や現象を複数の視点から捉える力を身につけます。異なる立場の人々の考えや、様々な要因の影響を考慮して物事を判断する習慣をつけましょう。
具体的な取り組み
- 用語集での基礎知識の整理
- 資料集を活用した視覚的学習
- ニュースと教科書内容の関連付け
まとめ:高1で築く学習の土台
高校1年生で身につけるべき力は、単なる知識の暗記ではありません。各科目で培う思考力や表現力は、相互に関連し合いながら総合的な学力を形成します。
共通して重要な要素
- 基礎の徹底:どの科目も基本事項の確実な定着が最優先
- 継続的な学習:毎日少しずつでも続けることで着実に力がつく
- 関連付けの意識:科目間のつながりを意識した学習
- 振り返りの習慣:定期的に学習内容を見直し、理解度を確認
高校1年生のうちにこれらの力をしっかりと身につけることで、2年生以降の専門的な学習や進路選択において、より多くの選択肢を持つことができるでしょう。焦らず着実に、一歩ずつ前進していくことが大切です。

この記事を書いた人
猪股義人先生
知多半島出身で学生時代から塾講師を始めて以来、塾業界一筋。「児童・生徒さんや保護者様お一人ひとりに対して全力で向き合う」をモットーに、自分自身も一緒に成長していけるよう妥協せずに最善の道を見つけ出す。どんな些細な悩み事でもかまいません。お気軽にご相談ください。
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