2025.07.30
小学1年生で身につけるべき算数と国語の力
小学校に入学したお子さんにとって、1年生は学習の土台を築く大切な時期です。この時期にしっかりとした基礎力を身につけることで、その後の学習がスムーズに進みます。今回は、1年生で特に重要な算数と国語の力について詳しく解説します。
算数で身につけるべき力
数の概念と基礎的な計算力
1年生の算数では、まず数の概念をしっかりと理解することが最も重要です。具体的には以下の力を育てる必要があります。
数の理解と読み書き 20までの数を正確に読み、書くことができるようになることが目標です。単に数字を覚えるだけでなく、その数が実際に何を表しているのかを理解することが大切です。おはじきや積み木などの具体物を使って、数と量の関係を体感的に学ばせることが効果的です。
足し算と引き算の基礎 一桁同士の足し算と引き算を確実にできるようになることが求められます。特に繰り上がりのない計算(例:3+4、8-3など)は、瞬時に答えが出るまで練習することが重要です。計算カードを使った反復学習や、日常生活の中での計算体験を通して定着を図りましょう。
図形の基礎認識 三角形、四角形、円などの基本的な図形を認識し、その特徴を理解することも1年生の重要な学習内容です。身の回りにある物の形を観察したり、図形パズルで遊んだりすることで、図形感覚を養うことができます。
算数的思考力の芽生え
計算だけでなく、問題を読んで理解し、何を求められているのかを考える力も育てる必要があります。文章問題に親しみ、絵や図を描いて考える習慣をつけることで、論理的思考の基礎を築くことができます。
国語で身につけるべき力
文字の読み書き
ひらがなの完全習得 1年生の最重要課題は、ひらがな46文字を正確に読み書きできるようになることです。文字の形を覚えるだけでなく、美しく書けるように練習することも大切です。正しい筆順で書く習慣をつけることで、その後の漢字学習にもつながります。
カタカナの基礎 1年生の後半からはカタカナの学習も始まります。外来語や動物の名前など、身近な言葉を通してカタカナに親しませることが効果的です。
漢字への入門 1年生では約80字の漢字を学習します。「山」「川」「木」など、形と意味が結びつきやすい漢字から始まり、日常でよく使う基本的な漢字を覚えていきます。
読解力の基礎
音読の力 正確で流暢な音読ができることは、読解力の土台となります。句読点を意識し、感情を込めて読むことで、文章の内容理解も深まります。毎日の音読習慣を大切にしましょう。
語彙力の拡充 豊富な語彙は全ての学習の基礎となります。絵本の読み聞かせや日常会話を通して、様々な言葉に触れる機会を増やすことが重要です。知らない言葉に出会ったときは、辞書で調べる習慣をつけることも大切です。
文章理解の基礎 短い文章を読んで、「だれが」「なにを」「どうした」といった基本的な要素を理解できるようになることが目標です。物語の簡単なあらすじを話したり、登場人物の気持ちを考えたりする活動を通して、読解力を育てていきます。
表現力の育成
話す力 自分の体験や気持ちを相手に分かりやすく話せるようになることが重要です。「いつ」「どこで」「だれと」「なにを」といった要素を整理して話す練習をしましょう。
書く力 簡単な日記や作文を書けるようになることが目標です。最初は一文でも構いません。体験したことや感じたことを文字で表現する楽しさを味わわせることが大切です。
家庭でのサポートのポイント
学習環境の整備
お子さんが集中して学習できる環境を整えることが重要です。机の上を整理整頓し、必要な文房具を揃えておきましょう。また、テレビやゲームなどの誘惑を避けられる静かな場所で学習させることも大切です。
日常生活との結びつき
算数や国語の学習内容を日常生活と結びつけることで、学習への興味や理解が深まります。買い物での計算、道路標識の文字読み、料理のレシピを一緒に読むなど、生活の中に学習の機会がたくさんあります。
褒めることの大切さ
1年生の子どもにとって、保護者の承認は大きな学習意欲につながります。小さな進歩でも見逃さず、具体的に褒めることで、お子さんの自信と学習への前向きな気持ちを育てることができます。
まとめ
小学1年生で身につけるべき算数と国語の力は、その後の学習の土台となる重要なものです。基礎的な計算力と文字の読み書き能力をしっかりと定着させながら、考える力や表現する力も同時に育てていくことが大切です。
家庭では、お子さんのペースを大切にしながら、楽しく学習できる環境を整えてあげましょう。毎日少しずつでも継続することで、確実に力がついていきます。焦らず、お子さんの成長を温かく見守りながら、一緒に学習の楽しさを分かち合っていただければと思います。

この記事を書いた人
猪股義人先生
知多半島出身で学生時代から塾講師を始めて以来、塾業界一筋。「児童・生徒さんや保護者様お一人ひとりに対して全力で向き合う」をモットーに、自分自身も一緒に成長していけるよう妥協せずに最善の道を見つけ出す。どんな些細な悩み事でもかまいません。お気軽にご相談ください。
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