2026.09.18
「ひょんなこと」の”ひょん”って、なに???
答えは、時代の流れによる変化。
「ランドセルをしょって学校に行く。」
という文は違和感なく伝わる。これは”背負う”が”しょう”に変化したと予想ができる。意味も同じで語感も似ているから予想することが容易だ。
キッチンペーパーというものも面白い。直訳すると台所紙だが台所で使う紙だから意味は通っていて理解もできる。
しかしながら、「ひょんなこと」とはいったい何なのだろうか。予想ができない。
調べてみると面白いことが分かった。
どうやら確実な説が存在しない、いわゆる諸説あり、の状態らしい。
そして面白いのは同じ疑問を持った人が過去にもいたという事実。それも、江戸時代に!
イスノキ、という木があり、この木の葉には虫が寄ってきて奇妙な形のこぶができ、これを”ひょんの実”と呼んでいた。そこから、「得体のしれない妙なもの」が「ひょんな」に変わっていったのではないかという説ができた。17世紀中ごろ、すなわち江戸時代にこのような語源の憶測がすでにあったという。今から350年ほど前にも同じような疑問を持った人がいるというのも感慨深いものだ。
また、その100年ほど後には別の語源説があった。新井白石の同文通考において、「凶」という感じは中国語系の古い発音で「ひょん」に近い発音だった。ゆえに、よくないことや不吉なことをひょんなことというようになったという説がある。この説のように、バッドなこと、ベストなことなど、外国語+「~なこと」という表現することは現在でも存在する。もしかしたらそうかもしれない。
そして最後に、室町時代の話。「土井本周易抄」という書物には「ひょっと」という言葉が思いがけず、偶然という意味合いで使われている。これがひょいの語源になったのではないかという説だ。さらにその「ひょっと」も平安時代では「ひゃうと」から変化しているんじゃないかなど、探っていくとさらに過去につながっている。
はっきりとした答えがないもの。それは時代の流れがしぜんに生み出してきたものとして考えていいのではないだろうか。
どの説を信じるか、ではなく、どれが一番納得できるかと受け取ってみてはいかがでしょうか。
山本
この記事を書いた人
山本麗偉先生
愛知県は常滑市出身。生徒としてGoodに通い、講師としてGoodで教えた、人生の約半分をGoodと共に歩んだ生粋のGood-man。数多くの受験生を合格に導いてきた。趣味は旅行、釣り、ドライブ、作曲、手品など。最近は花札にはまり、札の花を実際に見に行くことに趣を感じている。
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